「冬に長く家を空けるけど、給湯器はこのままで大丈夫?」——結論は、数日〜2週間ほどなら電源を入れたままでOKです。
給湯器もエコキュートも、電源が入っていれば凍結予防の機能が自動で働きます。
水抜きが必要なのは、電源を切るとき・1か月以上使わないとき・寒冷地で長く空けるときです。
この記事では、ガス給湯器とエコキュートそれぞれの水抜き手順と、帰宅後に再び使うときの手順をまとめました。
水抜きが必要なのはどんなとき?
配管や本体の中の水が凍ると、膨張して配管や部品が破裂することがあります。
凍結による故障は、メーカーの保証期間内でも有償修理になるのが一般的です。
不在期間と状況に応じて、次のように対策しましょう。
👉 表は横にスクロールできます
| 状況 | ガス給湯器 | エコキュート |
|---|---|---|
| 数日〜2週間の不在 | 水抜き不要 (電源プラグは挿したまま。凍結予防装置が自動で作動) |
水抜き不要 (「沸き上げ休止」を設定。電源は切らない) |
| 約1か月以上使わない | 冬場・寒冷地は水抜きがおすすめ | 水抜きがおすすめ (配管の凍結防止とタンクを清潔に保つため) |
| 電源・ブレーカーを切る | 冬は水抜きが必要 (凍結予防装置が動かない) |
冬は水抜きが必要 (凍結防止運転が止まる) |
| 空き家・別荘・季節住居 | 水抜きが基本 | 水抜きが基本 |
※ 一般的な目安です。
機種・地域・設置環境で異なるため、お使いの機種の取扱説明書もあわせて確認してください。
⚠️ ふだんの凍結予防は「電源プラグを抜かない」が基本
- ガス給湯器の凍結予防装置は、機器のまわりが約3℃以下になると自動で働きます。
ただし電源プラグが抜けているとヒーターもポンプも動きません。 - 追い焚き付きの場合は、浴槽の残り湯を循環金具より5cm以上残しておくと、ふろ配管も凍結予防の対象になります。
- 機種によっては、リモコンの省エネ(省電力)モード中は凍結予防が働かないことがあります。
❄️ 強い冷え込みの夜は「お湯側から水を少しずつ流す」(ガス給湯器)
凍結予防装置が守れるのは給湯器の中だけで、外の配管は守れません。
外気温が特に低い日(リンナイの案内では−15℃以下)や、風が強く冷え込む夜は、次の方法で配管まで凍結を防げます。
- リモコンの運転スイッチを「切」にし、ガス栓を閉める
- 浴槽の排水栓をして、おふろの給湯栓(お湯側)を開ける。近くに給湯栓がなければ、シャワーを浴槽まで伸ばして開ける
- 1分間に約400mL(コップ2杯ほど)の水を流し続ける
混合水栓は、温度を最高の位置にしておきます。
浴槽から水があふれることがあるので注意してください。
エコキュートの長期不在対策(休止設定と水抜き)
2週間以内なら「沸き上げ休止」でOK
多くのエコキュートには、帰宅日に合わせて沸き上げを止める「休止」「旅行」などの機能があります。
たとえばパナソニックは、15日以内の不在なら沸き上げ休止で対応できます。
ポイントは電源(ブレーカー)を切らないこと。
凍結防止の運転は、電源が入っていないと動きません。
1か月以上・凍結の恐れがあるときは「水抜き」
パナソニックは、約1か月以上使わない場合は、配管の凍結防止とタンクを清潔に保つために水抜きをするよう案内しています。
手順は機種で異なるため、必ず取扱説明書で確認してください。

水抜きの大まかな流れ(機種により異なります)
- 浴槽を空にし、リモコン操作でふろ配管の水を抜く(対応機種)
- 台所リモコンでタンクの水抜き準備をする(対応機種)
- 漏電遮断器・配線用遮断器を「切」にする
- 給水の止水栓を閉める
- 逃し弁を開けて空気を入れ、排水栓を開けてタンクの水を抜く
⚠️ タンクのお湯でのやけどに注意
タンクの中には高温のお湯がたまっていることがあり、排水口から勢いよく出ることもあります。
沸き上げを止めてお湯を使い、温度が下がってから作業すると安全です。
タンクは370〜560Lほどの大容量なので、排水には時間がかかります。
再び使うときは「満水にしてから電源」
- 排水栓を閉め、逃し弁を元に戻す
- 給水の止水栓を開けて、タンクに水をためる
- 給湯栓(お湯側の蛇口)を開け、空気が抜けて水が安定して出るのを確認する(満水の目安)
- 満水を確認してから、漏電遮断器・配線用遮断器を「入」にする
- 沸き上げを始める(満タンになるまで時間がかかるので、帰宅日から逆算を)
⚠️ タンクが空のまま電源を入れると、空焚きになり故障の原因になります。
ガス給湯器の水抜き手順(リンナイの例)
メーカーや機種で細かい部分は違いますが、基本の流れは共通です。
ここではリンナイが公開している手順を例に紹介します。
必ず給湯側から先に水抜きしてください。

① 給湯側の水抜き
- リモコンの運転スイッチを「切」にする
- ガス栓を閉める
- 給水元栓を閉める
- 家じゅうの給湯栓(お湯側の蛇口)をすべて開ける
- 給湯器の下部にある水抜き栓を左に回して外す
② ふろ側の水抜き(追い焚き付きの場合)
- 浴槽のお湯を完全に抜く
- リモコンの運転スイッチを「入」にし、おいだきスイッチを「入」にする
- 故障表示が出たのを確認してから、運転スイッチを「切」にする
- ふろ側・ポンプの水抜き栓を開ける
- 電源プラグを抜く
⚠️ 水抜きの注意点
- 次に使うまで、給湯栓と水抜き栓は開けたままにしておきます(長期間使わない場合は、水が完全に抜けたことを確認)。
- 水抜き栓は工具で締めないでください(手で締めます)。
- 使用直後は残り湯が熱いことがあるので、やけどに注意してください。
ガス給湯器を再び使うときの手順
- 給湯栓(お湯側の蛇口)をすべて閉め、水抜き栓を手で確実に閉める
- 給水元栓を全開にし、給湯栓を開けて水が出ることを確認してから閉める(通水)
- ふろ側・ポンプの水抜き栓も閉める
- 電源プラグを挿し、ガス栓を開ける
- リモコンの運転スイッチを「入」にして、お湯が出るか確認する(追い焚き付きは自動スイッチで浴槽に注水)
水漏れ・異音・エラー表示がある場合は、使用を止めて点検を依頼してください。
エラー番号の意味は給湯器エラーコード一覧&お湯が出ない時の対処法で確認できます。
⚠️ 注意:これをやると故障・水漏れの原因に
水抜きそのものより、作業中や再開するときのミスでトラブルになるケースが目立ちます。
次の6つは必ず避けてください。
- 水抜きしないのに電源プラグを抜く・ブレーカーを落とす凍結予防のヒーターやポンプが止まり、かえって凍結しやすくなります。
- 電源プラグを最初に抜く(ガス給湯器)ふろ側の水抜きではポンプを動かす手順があるため、電源プラグは最後に抜きます。
- ふろ側から先に水抜きする手順どおり「給湯側 → ふろ側」の順に行います。
- 水抜き栓を工具で締める・閉め忘れる締めすぎると栓や本体が破損し、閉め忘れると再開時に水漏れします。
手で確実に閉めましょう。 - エコキュートのタンクが空のまま電源を入れる空焚きになり、故障の原因になります。
必ず満水を確認してから電源を入れます。 - 凍結した配管や本体に熱湯をかける急な温度変化で配管や部品が破損するおそれがあります。
水抜きしないとどうなる?凍結・破裂のリスク
- 配管や本体の破裂:水漏れやお湯が出ない原因になります。
- 保証期間内でも有償修理:凍結による故障はメーカー保証の対象外になるのが一般的です。
- 交換になることも:修理で直らなければ交換です。
費用の目安はガス給湯器で約8万〜25万円、エコキュートで約40万〜60万円です。
🛡️ 火災保険で補償される場合も
凍結による破裂や、水漏れによる建物・家財の被害は、火災保険の「水濡れ」「破損・汚損」補償の対象になることがあります(経年劣化は対象外・契約内容によります)。
→ 火災保険で補償されるケースを詳しく見る
🏠 賃貸の場合は要注意
冬に水抜きを怠って凍結・破裂させると、入居者の負担になることがあります。
→ 賃貸・分譲の給湯器が壊れたら費用は誰が払う?
もし凍結してしまったら(やってはいけないこと)
- リモコンの運転を「切」にする(電源プラグは抜かない)
- 気温が上がって、自然に溶けるのを待つ
- 溶けたら、給水元栓が開いていることを確認し、蛇口から水が出るか確かめる
- 本体や配管から水漏れがないか確認する。
漏れていたら給水元栓を閉めて、業者に修理を依頼する
⚠️ 配管や本体に熱いお湯をかけないでください。
急な温度変化で、配管や部品が破損するおそれがあります。
破裂・水漏れした/水抜き栓が回らないときは?
🔧 自分で無理をしない方がいいケース
- 配管や本体から水が漏れている:凍結で破裂している可能性があります。
給水元栓を閉めて、業者に修理を依頼してください。 - 水抜き栓が固くて回らない・折れた・欠けた:工具で力をかけると、栓や配管を壊して水漏れにつながります。
長年使った給湯器では、樹脂や金属の部品が劣化していることがあります。
こうしたトラブルが10年以上使っている給湯器で起きた場合は、寿命のサインかもしれません。
ガス給湯器の寿命は約10年、エコキュートは約10〜15年が目安です。
メーカーの部品保有期間が過ぎていると、修理そのものができないこともあります。
💡 修理より交換が得になりやすいケース
- 使用年数が10年以上
- 修理の見積もりが高額(交換費用の半分近いなど)
- ほかにも不調が出ている・部品がもう手に入らない
判断のしかたは エコキュートは修理と交換どっちが得? と ガス給湯器の交換時期・故障サイン で詳しく解説しています。
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凍結で壊れてしまったら、交換の見積もりを
修理できない・古くて部品がない場合は交換になります。
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よくある質問
Q. 数日の旅行でも水抜きは必要?
A. 電源を入れたままなら、基本的に水抜きは不要です。
給湯器もエコキュートも、電源が入っていれば凍結予防の機能が自動で働きます。
電源プラグやブレーカーは切らずに出かけましょう。
寒冷地で長く家を空ける場合は、水抜きを検討してください。
Q. 水抜きのとき、電源プラグは抜く?
A. 水抜きをする場合は、作業の最後に電源プラグを抜きます。
反対に、水抜きをしないなら電源プラグは抜かないでください。
凍結予防の機能が止まり、かえって凍結しやすくなります。
Q. エコキュートの水抜きはどれくらい時間がかかる?
A. 貯湯タンクは370〜560Lほどの大容量なので、排水には時間がかかります。
タンクのお湯は高温のこともあるため、やけどに注意し、時間に余裕をもって行いましょう。
Q. 凍結して壊れたら、メーカー保証で直せる?
A. 凍結による故障は、メーカーの保証期間内でも有償修理になるのが一般的です。
ただし、凍結による破裂や水漏れ被害は、火災保険で補償される場合があります(経年劣化は対象外)。
Q. 自分で水抜きするのが不安なときは?
A. 取扱説明書に機種ごとの手順が載っているので、まずは確認しましょう。
設置場所が狭い・高い位置にあるなど作業が不安な場合は、購入した販売店やメーカーの点検サービスに相談するのが安心です。
まとめ
数日〜2週間の不在なら、電源を入れたまま(エコキュートは沸き上げ休止)で凍結予防の機能に任せればOKです。
電源を切る・1か月以上使わない・寒冷地で長く空けるときは、出かける前に水抜きをしておきましょう。
再び使うときは、ガス給湯器は通水を確認してから、エコキュートは満水を確認してから電源を入れるのがポイントです。
参考:リンナイ「給湯器の凍結予防と対策」/リンナイ「《冬季》凍結予防方法はありますか?」/パナソニック「エコキュートを長期間使用しない場合の対処方法」
※ 2026年9月時点の公開情報をもとにした一般的な内容です。
実際の操作は、お使いの機種の取扱説明書に従ってください。
